第1回
はじめに
この Moji Blog もじの美貌録(備忘録)は、タイポグラフィやグラフィックデザインのビギナーさんに向けたものであると同時に、自身の日記帳的備忘録の役割もある。年齢を重ねていくと、どうしても忘れっぽくなる。これはいたしかたないので備忘録として残しておくことは、いざというときに有益である。
私は、現在グラフィックデザイナーであり、タイプデザイナーである。13歳でデザインを志してから既に半世紀以上たった。
印刷関連から入ったので、デザイン一筋というわけではないが、そのおかげで、活版から手動写植、手動写植から電子制御写植、電子制御写植から電子組版(電算写植)、電子組版から DTP という、印刷・デザインを一通り経験してきた。いわばその道の「生き証人」である。
そこで、Moji Essay 内に「私のデザイン変遷史」を載せようと思い立った。それはいいのだが、有名人でもましてやアイドルでもない、千葉の片田舎の一老人(多少抵抗あるが世の中では老人に入るらしい)が書いたヒストリーを誰が好きこのんで読むだろうかと考えると筆が鈍った。
まぁ、それはそれ、中にはもの好きな人もいるだろうと自らを励まし、書いてみた。
私は、ものに執着がない。何でも捨ててしまう。デザインにも執着がないので、1週間前デザインしたものもよく思い出せない(それは齢のせいか?)。近年「断捨離」という言葉が流行したが、その意味では先駆者である。
というわけで、いろいろ経験してきていても、資料や機械類をほとんど持ち合わせていない。写真などがあればわかりやすいのにそれができない。
だが、世の中には私と正反対のまめなかたも多い。資料関係は、それらのかたがたのサイトをご紹介するという形をとった。素晴らしいサイトばかりである。私の文章で <?>がついたら是非ご訪問をおすすめする。
なお、全18回を予定している。勘違いや思い込みで書いてしまっていることもあるかも知れない。ご容赦願いたい。そしてご指摘いただければ幸いである。
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